越中八尾・おわら風の盆

富山県・越中八尾「おわら風の盆踊り」

-この町は顔立ちのよい女衆の多いところと、昔から見ていたが、祭りの衣装に身を飾れば又見まさりもするであろう。父親は目を細くして見送っている。その父親の曰くに、昨夜あの子の踊りぶり見てやろうと思って町ぢゅう歩きまわったが酔っていたためか遂に見当たらず、今朝になって娘はお父さんはゆうべわたしに二度もつきあたったのにといわれた。-  小杉放庵 昭和21年  <定本風の盆 おわら案内記>より

-昭和63年の風の盆で私は鏡町の踊りの列について歩き・・・踊りの美しさに魅了された。昼間からもう十数時間も踊っているはずなのに着崩れひとつせず、腰の上に背筋をすっと立て、上体はほとんど動かさず、僅かな首の傾けようと、手指の表情で艶な風情をかもし出す。頚がほっそりと長く襟脚が匂うように美しく文句のつけようのない立姿と舞姿であった。単調な、それでいて胸の奥にびいん、びいんと響きわたってくるおわらの旋律。一行のうしろについてゆっくりと長い坂を下ってゆく。八尾の風の盆。その真の姿にふれることができたのであった。- 紀野一義  <同上>

・毎年9月1日~3日まで。各町内(11町)それぞれの浴衣衣装・羽二重での踊りがほぼ深夜まで続く。 人混みで踊りが間近に見ることが出来ないのは残念だ。特定の町をあらかじめ決めて、長くその場所にとどまることがおすすめである。 踊りに合わせて移動することそれはそれなりに情緒があるが、じっくり踊りを見る分には得策ではない。やはり自分で場所を選ぶことが結果的に「おわら風の盆踊り」に出会えたことになりそうだ。 鈴木慶治

福島町のみなさん 2016.9.02


西町のみなさん
撮影日時      2018/09/02 21:56


2018/09/02  聞名寺にて

2012.9.29 東町場所は諏訪町

2012.9.29 諏訪町にて・鏡町

見たさ逢いたさに 思いがつのる 恋の八尾は オワラ 雪の中

-踊り手は編み笠を深くかぶった若い男女のみで壮年世代や年配者はいない。おわらには男女とも二十五歳を最後に踊り手を引退するという習わしがある。・・・花街として賑わった鏡町では、所作に芸妓風な艶っぽさに華やかさがある。・・・・

2013.9.02 鏡町


富山平野の南西部、飛騨山脈の麓にある越中八尾、・・・江戸は元禄時代に始まったとされ実に三百年以上の歴史を有する。風を鎮め、その年の豊作を祈願して三日三晩踊り明かす。町々のぼんぼりに燈火が灯り、三味線と胡弓の哀愁漂う調べ、そして情感豊かな「おわら節」の唄ごえが風にのって聞こえてくる。

撮影日時    2018/09/02 21:53

曳山展示館(観光会館)の周辺


下新町のみなさん

撮影日時    2018/09/02 22:18

下新町・八幡社にて

2018/09/02 22:20


2014.9.02  
鏡町 おたや階段下の広場では流しではなく、素朴な輪踊りや舞台踊りが披露される。おわら風の盆には風封じと五穀豊穣の願いと、彼岸に旅立った人たちを供養するために踊る。-会いたいなあ、あのひとにもう一度 会いたいなあ・・・懸命に踊ったら彼岸から会いにきてくれるかもしれない・・・

2018.9.22

2015.9.02 鏡町

2013.9.02 鏡町

2012.9.02  上新町

2012.9.02  西新町

2012.8.28 西新町 前夜祭

2013.9.02  鏡町

2018.9.02 鏡町



撮影日時     2017/09/03 19:58

2014.9.02 鏡町

2014.9.01 天満町

2015.9.03 上新町


西町のみなさん
2017.9.3 


上新町 おわら踊りの笠着てござれ 忍ぶ夜道は月明かり
2017.9.03


天満町 
2017.9.03

福島町にて
2017.9.03

福島町のみなさん 八尾大橋にて

祭りと子どもたち 

 


八尾の町は、高台にきずかれた「昔ながらの情緒が残る町」である。風の盆の踊りを見て駅方面に向かう時に見る景観(夜景)
は、いつまでも心に残る。


下を流れる川は井田川という。遠くに富山市の明かりが見える。時刻は22時~23時の時間帯である。ちなみに八尾駅発-富山行きの終電は祭りの期間中は24時をすぎても運行している。
風の盆に何度も来ている人にとっては、実はこの時間以降が良いのだそうです。自分は26時までいたことがありますが・・。
夜通し町の中にいる人もいました。     鈴木慶治 

2012.8.29 越中八尾・諏訪町